京都お盆の風物詩「京都五山送り火」

  • HOME
  • コラム
  • 京都お盆の風物詩「京都五山送り火」
東山如意ヶ嶽に灯される「大文字」で有名な五山送り火ですが、これほど大きな行事であるにもかかわらず、謎が多い行事であることをご存じでしたか?いったい五山送り火はいつ始まったのか?なぜ「大」という字になったのか?京都の人の間でも憶測の範囲にとどまり、様々な諸説が残されています。
 
☆京都五山送り火とは?☆
 
「大」→「妙・法」→「船形」→「左大文字」→「鳥居型」という文字・形にかたどられた送り火が順番に点灯。一般的に送り火はお盆の翌日に行われ、お盆に戻ってきた先祖を再び浄土に送るための伝統行事とされています。東から西方向に向かい、5分ごとに送り火されます。
 
☆五山送り火の起源☆
 
不思議なことにこれだけ有名な行事であるにもかかわらず、その起源はわかっていませんが、主に3つの諸説があります。
1. 平安初期「空海」説
2. 室町中期「足利義政」説
3. 江戸初期「能書家・近衛信尹」説
日本を代表する夏の行事であるにもかかわらず、古い文献にも起源を表す明確な記述は残されていないそうです。
 
☆「大」の字に込められた意味☆
 
送り火の起源とともに、謎に包まれているのが五山送り火の代表格である「大」の字の意味です。この意味については、五山送り火の起源以上に諸説が出まわっていて、さらに謎が深まります。その一例を挙げると……、
●最初は「大」ではなくもともと悪魔を退治するための「星」をかたどった
●神の化身とされた「北極星」をかたどった
●大の字型に護摩壇を組んでいた弘法大師に由来
●この世を構成する「地」「水」「火」「風」の4大要素の「大」だった
●「大」=「一人」と書くことから、「大」の字を人形と見立て、無病息災を願った
といったように「大」の字の考察については、その仮説も多岐にわたります。五山送り火の起源もわからず、「大」の字の意味も不明という、不思議な行事が長きにわたり受け継がれている理由は、五山送り火が宗教的行事であったため、あえて文献として記録されなかったのでは?という見方もあるようです。
謎深き「京都五山送り火」においてただ一つ確かなことは、先祖を浄土へ送るという、今生の人々の想いであるとのこと。これから来るお盆、ご先祖様をお迎えし、浄土へ送る行事を大切にしたいと思います。
 

お問い合わせContact

些細なことでもご不明な点などがございましたら、
お気軽にお問い合わせください。

さかき歯科クリニック

TEL086-234-2250

お問い合わせフォーム