糖尿病の落とし穴、血糖値スパイク

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どんな健康な人でも、食後に血糖値は上昇します。しかし、一見健康と見られている人の中にも、この食後血糖値の上昇の仕方や数値によっては、糖尿病のリスクが潜んでいることがあります。 「血糖値スパイク」という言葉をご存知でしょうか。 健康な人では、食後60分の血糖値は140mg/dlほどまで上がり、その後正常値に戻っていきます。 しかし、血糖値スパイクに該当する人は、食後60分で血糖値は200mg/dlを超えます。血糖値の上昇が急で、なおかつ数値も高い傾向にあるのです。 血糖値スパイクは「食後高血糖」ともいい、食後2時間時点での血糖値が140mg/dlを超えると食後高血糖と診断されます。 毎食後、そういった血糖値の変化を繰り返すことは危険です。血糖値が急激に上昇するほど、血糖値を下げるためのホルモンである、インスリンが大量に分泌されます。 こうした、インスリンが大量に消費されるサイクルが繰り返されると、それだけ膵臓が早く疲弊し、インスリンの分泌が衰えてしまい、糖尿病の発症に繋がるからです。 また、血糖値スパイクの怖いところは、空腹時には血糖値が正常値に戻っているので、健康診断で見落とされやすいという点があります。 ではどうすれば、自身が血糖値スパイクのリスクを背負っているのかを判断できるのでしょうか。 「75g経口ブドウ糖負荷試験」というものがあります。 10時間の絶食後、75gのブドウ糖を飲み、30、60、90、120分後に採血を行い、その血糖値の変化を測定することで、血糖値の変化を見ることができるのです。 これは医療機関で検査を受けられます。食後に頭痛や強い眠気に襲われることがよくあるという人や、血縁者に糖尿病にかかったことのある人がいる場合は、健康診断だけでなく、自身で医療機関に相談に行くのもいいかもしれません。 食後高血糖は、糖尿病を発症している状態ではありませんが、糖尿病予備群の疑いがあり、また発症の可能性も十分にあり得ます。 血糖値スパイクを起こさないためにも、食事と運動でリスクを和らげましょう。 食事はゆっくり噛み、またご飯などの炭水化物よりもタンパク質や食物繊維を含むおかずや野菜を先に食べることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。 また、食後1〜2時間後の軽い運動でも、血糖値の上昇を穏やかにすることができます。激しいスポーツでなくて構いません。階段の登り下りや、ウォーキング程度で大丈夫です。 ちょっとした工夫で血糖値スパイクのリスクを減らし、糖尿病の発症予防に努めましょう。

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