プリン体取り過ぎない正しい付き合い方

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暖かくなり、お花見などでビールやそのほかのお酒をたくさん飲んでしまう機会が多くなる季節です。そこで、ビールの弊害として真っ先に思いつくのは、「プリン体」ではないでしょうか?しかしこのプリン体、実は体を円滑に動かす大事な役割も担っていて、細胞の中心に存在する「核酸」を構成する主成分の総称であり、実はいろいろな種類があるものなのだそうです。

 

どこからが「摂りすぎ」?

 

人体ではプリン体は肝臓で代謝され、尿酸となって体外に排泄されます。そして食品でプリン体を多く含むものはレバーや白子。レバーは動物の肝臓、白子も雄の魚の腹にある内臓の一種なので、要するに人と同じくプリン体を代謝する場所に多く含まれているということです。

酒類はビールにいちばん多く、日本酒などにも含まれます。一方でワインや焼酎には極微量しか含まれていないので、アルコール度数の低いお酒を好む方はビールよりもチューハイ、アルコール度数が高めのお酒を好む方は日本酒よりワインにするといいかもしれません。

プリン体は、摂りすぎると痛風や高尿酸血症など、主に「尿酸」が原因の病気になりやすくなります。人の体ではつねに1200mgの尿酸が蓄積されており、それが正常値と考えられています。限界は1500mgで、それを超えると先述の病気のリスクが高くなります。

特に痛風は、近年中高年だけでなく、3040代男性の発症も増えているようです。レバーや白子を毎日大量に食べる機会は少ないと思いますが、飲酒でのプリン体の摂りすぎには注意が必要。

ちなみに、プリン体が悪影響とならないお酒の目安量は、ビールなら1500mlまで、日本酒は1合までとのことです。

 

こうして見ていくと、プリン体はいかにも「悪者」のように感じますが、プリン体は、体を動かすのに必要なエネルギー伝達物質でもあります。また、人の体は皮膚や内臓の細胞が一定周期で生まれ変わりますが、その細胞の代謝にもプリン体が使われるため、生命活動には必要な存在なのです。

プリン体は尿酸として一定量プールされますが、1日平均700mgが体外に排泄されるしくみになっているので、その分は食事から補う必要があります。が、やはり体内で生成されることを考えると、食品から補うのは1400mgを上限としてみましょう。

 

プリン体が少なめのメニュー

 

・丼系

牛丼や親子丼につきものの卵はプリン体がほぼゼロ。肉類もレバーを除けばバラ、カタ、ロースなどは含有量が少ない食品。ご飯もプリン体の心配が少ないでしょう。

 

・パン系

ランチ時に食べやすいサンドイッチや調理パンにつきもののハム、チキン、卵、チーズ、野菜類、そしてパンも、ほぼプリン体摂取異常の心配はないそうです。

 

・麺類

そば、うどん、そうめん、ラーメン、いずれもプリン体に関しては心配なさそうですが、おだしに含まれるカツオ節や干シイタケのグアニル酸という「旨み成分」のプリン体がやや多めです。おだしは飲み干さないようにしましょう。

 

尿酸値を下げる食べ物

 

・乳製品

各種乳飲料(牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳)、ヨーグルトなど。牛乳はなんとプリン体ゼロ!そしてヨーグルトに含まれる乳酸菌には尿酸値を下げる効果が期待できます。

 

・コーヒー飲料

ドリップコーヒー、缶コーヒー、カフェラテなど。コーヒーに含まれるポリフェノールに、尿酸値を下げる効果が!

 

・野菜、果物類

サラダ全般、野菜の惣菜全般、カットフルーツ、ドライフルーツなど。野菜や果物に含まれるビタミンCと食物繊維に尿酸値を下げる効果が期待できます。なるべく色の濃いものを選びましょう。野菜なら、トマト、ピーマン、パプリカ、ニンジンなどの緑黄色野菜、果物なら、マンゴー、パパイヤ、ビワ、キウイフルーツ、ブルーベリー、イチゴなどが入っているアイテムを。

 

体内が水分不足に陥りがちなこれからの季節は1年の中でも痛風のリスクの高まる季節。プリン体の取り過ぎにはくれぐれも注意していきたいですね。

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